LOHAS Festa Award

2025年 第2回 LOHAS Festa Award受賞者・受賞作品

「LOHAS Festa Award(ロハスフェスタ アワード)」は、手作り作品、オリジナル作品の背景にあるサステナブルな製作ストーリーやコンセプト、そしてそれらを体現する作品の価値をロハスフェスタ実行委員会が評価し表彰するプロジェクトです。

前回に続き、LOHAS Festa Awardに、たくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございました。この度、第二回 LOHAS Festa Awardの受賞者が決定いたしましたので、発表いたします。

【審査員】※掲載順は五十音順です

  • ロハスフェスタ実行委員会 委員長 池谷綱記
  • ロハスフェスタ実行委員 大和田順子
    教育テック大学院大学 教授。地域力創造アドバイザー(総務省)。2002年「LOHAS」という言葉を初めて日本に紹介。
  • テキスタイルプロデューサー 越智和子
    株式会社デザインプラザマックス 代表取締役・「布のある暮らし・楽居布」主宰
    日本の伝統的織物、近江の麻、京丹後のシルク、沖縄、遠野の手仕事を結んで各地で自然と共にあるこれからのライフスタイルをご紹介。
  • 陶芸家 味舌隆司
    大阪府の優秀技能者「なにわの名工」選出の名陶芸家。
  • ロハスフェスタ実行委員会 副委員長 森永とし子


●グランプリ
受賞者 : AHORA
受賞作品: 海洋プラスチック製掛け時計

海洋プラスチック製掛け時計

作品について:長崎県対馬の海岸に漂着した海洋プラスチックを素材とし、美しい掛け時計へとアップサイクルした作品です。回収したプラスチックを洗浄・裁断して熱で溶かし、「地球」や「海」といった自然をモチーフにした唯一無二の模様を手作業で描き出しています。単なる廃棄物の再利用に留まらず、飾る空間をその人だけの特別な場所に変える、使えるアートとしてのアップサイクルプロダクトです。

講評:海洋プラスチックという素材の制約を逆手に取り、唯一無二の色彩と模様を生み出すアート性がまず目を惹きます。対馬の自然への深い愛情とゴミ問題に対する強い想いが制作の原動力となっており、地域に根ざした活動姿勢も含め、作品のメッセージ性を一層際立たせています。また、作品を通じて日韓のアーティストが交流し共に制作を行う共創的な取り組みも、平和的な問題解決の糸口として審査員から非常に高い評価を得ています。唯一無二の美しい色彩が持ち主の心にポジティブな感情をもたらすウェルビーイングの視点と、作品を愛用することが自然と環境保護の意識変容へ繋がるSDGsの理念が、見事に融合した優れたプロジェクトです。

●準グランプリ
受賞者 : M.vege
受賞作品: まるで宝石の様な玉葱ピクルスソース

まるで宝石の様な玉葱ピクルスソース

作品について:地元京都府福知山の農家が育てた玉葱を使用し、素材本来の甘みと旨みを活かした万能ピクルスソース。規格外で市場に出せない玉葱を積極的に活用し、フードロス削減にも貢献しています。天然ハーブによる鮮やかな色彩が目を惹くデザインで、かける、和える、混ぜるだけで料理が完成する機能性を備えます。保存料に頼らず、安心して使えるロハスな調味料です。

講評:農業の厳しい現状を自らの体験を通じて深く理解し、「農業をなりたい職業ランキング上位にする」という熱い志が商品に見事に落とし込まれています。廃棄される規格外の農産物に高い付加価値をつけ、洗練されたデザインで事業化している点が、ビジネスモデルとして高く評価されました。ソースの美しい色合いや純粋な美味しさといった高い作品性に加え、ソーシャル企業認証の取得など、地域や他団体を巻き込んだ多彩な事業展開による将来性にも期待できます。食卓を彩る美しさと手軽さが生活者の心身の健康(ウェルビーイング)を支えるとともに、フードロス削減と農業従事者の働きがい創出(SDGs)を同時に達成しており、事業性と社会性を力強く兼ね備えた優れたプロダクトです。

●準グランプリ
受賞者 : Woodwork Shige
受賞作品: Wood reincarnation

Wood reincarnation

作品について:日本の山林で手入れされず放置された樹木や、剪定されて不要になった丸太を活用し、日常使いしやすい器やランプシェードへと再生させた木工作品です。木の乾燥過程で生じる自然な「歪み」をあえて活かし、その木が生きた歴史や個性を引き出しています。仕上げには天然オイルのみを使用し、身体にも優しい仕上がりに。元調理人の経験を活かした縁の薄さや器の丸み、スタッキングのしやすさなど、使いやすさにもこだわっています。

講評:自然の歪みを個性として活かすデザインは、サステナブルな制作コンセプトがそのまま作品の美しさとなっており、作品性を通じたメッセージ性が際立っています。元調理人としての経験に裏打ちされた使い勝手の良さは、木の器を日常の食卓に届けたいという作者の信念を感じさせます。伐倒から製作まで一貫して手がけ、木屑は地域の畑や乗馬クラブに無料提供するなど最後までごみを出さない姿勢は、SDGsへの大きな貢献となっています。さらに、ひび割れの修理を生涯無料で行うサービスは、使い捨てではなく一つのものを長く愛用する丁寧な暮らしの提案であり、SDGsへの貢献とウェルビーイングな価値観の発信として高く評価できます。

●特別賞
受賞者 : full moon
受賞作品: 簡易金継ぎブローチ

簡易金継ぎブローチ

作品について:海辺に落ちているシーグラスやシー陶器のカケラを収集し、日本の伝統的な修復技法である「金継ぎ」を応用した「簡易金継ぎ」で繋ぎ合わせたアクセサリーです。どんな大きさや形のカケラも無駄にせず、人工的な手を加えることなく、見つけたそのままの自然な造形を活かしてブローチ等に仕立てています。優しい色合いのガラス群の中に、ワンポイントで陶器のカケラを配置し、配置や色彩のバランスを計算することで、性別を問わず身につけやすいシンプルなデザインにまとめています。

講評:シーグラスに金継ぎの技法を用いて和洋どちらにも合う独自の美しさを実現しており、作品性の高さが際立ちます。かつて人が捨てたゴミが長い時間をかけて波に揉まれて丸みを帯び、それを再び人の手で拾い上げ、現代の美的センスと金継ぎの技術を融合させて全く新しいアート作品へと生まれ変わらせた手腕は見事です。
美しいアクセサリーとしての魅力を入り口としながらも、自然に還ることのない海洋ゴミ削減(SDGs)への気づきを与え、海を想う穏やかな心(ウェルビーイング)を育むきっかけとなる、静かながらも深く力強いメッセージ性を持った作品です。

●特別賞
受賞者 : Brillante by Kiyoka Endo
受賞作品: 那須染め

那須染め

作品について:那須高原の豊かな自然と水、そして地域の様々な施設から提供される植物性廃棄物を染料として活用した「那須染め」によるファッションアイテムです。2011年の東日本大震災を契機に復興への祈りとアップサイクルの可能性を模索する中で活動を開始し、300色以上のサンプルを生み出してきました。オーガニックコットンやリネン、シルクなど上質な天然素材に染色を施したヘアバンドやスカーフ、エコバッグを展開しています。

講評:東日本大震災を契機に、那須高原の魅力発信と環境への配慮を目指して始まった、地域に深く根ざした真摯な取組みです。70以上の施設との協力関係を築き上げ、廃棄物から300色以上の色彩を引き出す探究心と技術力は、作品の奥行きを支える大きな土台となっています。植物の持つ自然なエネルギーを身に纏うことで得られる穏やかな安心感(ウェルビーイング)を届けつつ、染色後の素材をコンポストで土に還すなど、徹底した環境負荷低減の仕組み(SDGs)を構築しています。染め直しやダーニングによる修繕など、長く大切に使い続けるためのサポートも充実しており、自然と人との温かい繋がりを感じさせる、継続的で素晴らしいアートプロジェクトです。

●特別賞
受賞者 : ランドセルリメイクrural
受賞作品: ランドセルリメイク

ランドセルリメイク

作品について:小学校卒業と共に役目を終え、捨てられない思い出の詰まったランドセルを、長財布やペンケースなど普段使いできる実用的な革小物へと作り変えるリメイクサービスです。元のランドセルにあった個性的な刺繍や、小学生時代についた傷などをあえてデザインの一部として取り入れる「面影を残すリメイク」とすることで、ふとした瞬間に当時の気持ちを思い出せるようにしています。オーソドックスなデザインに仕上げ、使いやすさにもこだわり、長く愛用できる実用品としています。

講評:革素材という耐久性の高い素材をリメイクすることで、前の持ち主の思い出ごと新たな形に繋げていく点は、ウェルビーイングの視点でも、SDGsの視点でも大変意義深いプロジェクトです。完成品を手に取ったとき「このキズはあの時の」と親子で語り合う瞬間を届けるという発想は、物質的な価値を超えた精神的幸福の提案として光ります。
ふるさと納税への参画やイベント出店を通じた発信活動など、事業としての広がりも見せています。「買い替え」から「直して使い続ける」へと価値観の転換を促す、ロハスフェスタの理念に沿った作品です。

授賞式は、「ロハスフェスタ万博 2026春」の会場ステージにて、5月6日(水・振休)に行います。

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